信頼関係の築き方

信頼関係の築き方

脳トレ研修(企業研修)

「信頼関係は大切だよね」というのは、皆が思われることだと思います。では、実際に、どうやって信頼関係を築いたらいいのか?というと、なかなか難しいところを感じる方は多いのではないでしょうか?

また、信頼と信用というと、同じように思ってしまいますが、その違いは何なのでしょうか?

もくじ

信用と信頼

信用と信頼は、どちらも、「信じる」という表現をするので、同じように思ってしまいます。「信用」がビジネスに重要というのは、誰もが知っていることです。過去の実績などから、「信じられる」というのが「信用」です。信用金庫という言葉を思い浮かべていただくとわかりやすいと思います。「期日通りに支払いをしている」というような過去の実績などを評価して、「信用」が築かれます。

「信頼」も、「信じる」なので、「信用」と重なる部分はあるのですが、「未知のもの」や「未来」などを「信じる」意味が含まれます。

「相手の実力」がわからないけれども、この人を信じてみようというのは、「信頼」になります。
信用金庫があっても信頼金庫がないのは、金融機関が、過去の実績の評価するということからきているのだと思います。

「信じる」には、「信用」と「信頼」が混在している。しかし、違いがあって、その違いを簡単にすると、以下のようなことになります。

信用:過去の実績や振る舞いに対する評価から信じること
信頼:未来や未知のものに託して、信じること

信頼関係を築くメリット

「信用」は、ビジネスには必要というのは、わかりやすいですね。それでは、「信頼」は、ビジネスにどの程度役立つのか、今日は考えてみたいと思います。

高いパフォーマンスを発揮する

グーグルが研究し発表してから「心理的安全性」という言葉がさまざまな場面で使われるようになりました。ハーバード大学教授・エイミー・エドモンソン氏は、心理的安全性を「このチーム内では、対人関係上のリスクをとったとしても安心できるという共通の思い」と定義しています。言い換えると「深い信頼関係」です。

深い信頼関係で結ばれた仲間で心が一つになると、チームのパフォーマンスが向上するということは、知られています。最新の脳科学研究から、普通の知性の人たちのチームが心を一つにすることで、天才知性のチームを超えることも起こることがわかってきています。

このような心をひとつにした時に天才を超えるパフォーマンスが発揮できることを「集合知性」と言います。信頼関係を組織で深めることで、集合知性が発現してくるというのは、大きなメリットであることはご理解いただけると思います。

信頼できる仲間といると元気が出てくる

集合知性が発現してくる過程の中で、いろいろなメリットがあることもわかってきています。

例えば、ひとりで目標達成に向けて、取り組みをしていると、本来の目的や大きな目標が意識に上がって来なくなることが起こります。しかし、信頼できる仲間と一緒にいることで、気持ちが前向きになり、心のエネルギーが湧きいてきます。そして、お互いに本来の目的を意識するような集団での力が起こります。それが、大きな目標に向かって突き進む原動力となります。

深い信頼関係のある仲間と一緒にいると心が癒される

仕事でミスをして落ち込んでいる時、同僚が励ましてくれたり、愚痴を聞いてもらったりして、スッキリした経験は誰にでもあると思います。
深い信頼関係にある仲間と一緒にいると、心が癒されて、次のステージに進むための活力が湧いてくることが科学的にもわかっています。

このように、深い信頼関係を築いたチームは、メンバーの心が癒され、心のエネルギーが循環し、皆が元気になります。それが、高いパフォーマンスを生み出して、大きな成果、場合によっては、奇跡のようなことをも起こすのです。

信頼関係の築き方

1.相手の立場に立てる

相手の立場に立って考えることが信頼関係を築くための第一のステップです。相手の立場に立つというのは、難しいことでもありますが、努力をすることで、共感力の脳回路が鍛えられてきます。相手の立場に立って考えられることが、2番目ステップの「本音で語り合う」をするために重要になります。

2.本音で語り合える

本音で語り合えるというと、なんでも思ったことを発言すれば良いと思われがちです。
その時に、相手を傷つけるようなことも言ってしまわないか?本当に本音で話してもいいのか?という疑問は多くの人が感じるところです。

この時にに、相手の立場に立てることが大切です。それがあって、本音で語るからこそ、意味のあることになるのです。このような「本音で語り合える」ことが、心理的安全性です。それは、仕事での問題点や改善点を仲間に伝えて、一緒に改善していこうと伝えられるようになります。
時々、心理的安全性を「仲良しクラブ」のように思っている方もおられますが、全く違うものです。
相手の立場に立てることができ、本音で語り合えることで、相手のことを思いやりながらも、率直な意見交換ができたり、新しいアイデアを伝えられたり、忌憚ない発言ができる。それが、「本音で語り合える」「心理的安全性がある」ということなのです。

<<部下が本音を言えないことで起きる弊害>>

本音で語り合える空気感がない職場では、部下がそのことを率直に言えません。それがひいては、大きな問題に発展し、企業の不祥事など、会社の経営にも多大に影響することにもつながってしまいかねません。

3.大義の共有

全員が共感できる大きな目的に向かって心を一つにできるようになると、さらに皆が一体感を感じられるようになります。

共同体思考の大切さ

上記の3項目は、集合知性を発揮するための3つの要素でもあります。
この時に、マネジメント的にルールで運用しようとすると、似て非なるものになります。

例えば、2)の要素(皆が対等に発言できる)というのをルール化して、会議などで、「一人持ち時間を5分与えるので、思っていることを正直に話さなければならない」としたとします。

このようなルールで運用しても、本当の意味で本音で語れたり、対等に発言ができたりにはなりません。それは、脳の使い方が全く異なるからです。個分離思考という相手と分離感を持つ脳の使い方になり、形的には対等に話す時間を与えられているけれども、本音では話ができないことが起こります。個分離思考の対局にあたる脳の使い方が、共同体思考です。

信頼関係の築き方を学べる脳トレ研修

信頼関係を築き、心をひとつにできると、お互いに助けあったり、思いやりをかけあったりして、心が癒され、活力が沸き、仕事が達成しやすくなったりします。あるいは、ピンチを力を合わせて切り抜け、大きな困難さえも克服することができます。

そして、みんなで互いの夢を実現していくような、自己実現に繋がります。
最新の脳科学をベースにした【脳トレ研修】は、信頼関係を築くための「共同体思考」の脳の使い方などを身につけることができます。【脳トレ研修】は、「集合知性」が発揮できる組織づくりを目的とした企業研修です。

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