脳を活性化するために、Awe(オウ)体験をしよう!

脳を活性化するために、Awe(オウ)体験をしよう!

お役立ち情報 脳トレ研修(企業研修)

  

もくじ

Awe(オウ)体験って何?

大自然や大宇宙の広大さや悠久さに 心が打たれ、鳥肌が立つくらいの感動をしている状態をAwe(オウ)体験といいます。  Aweという英語は、日本語で「畏敬の念」という意味です。脳科学的に研究が進んでおり、畏敬の念を感じる「Awe体験」をすると、脳が非常に活性化して、脳の潜在パワーが引き出されることがわかってきました。  

Awe体験すると、どうなるの?

大自然や大宇宙の悠久さや広大さを目の前にして、心が震えるような経験をすると、人は謙虚、素直、感謝、利他、慈悲などの感情をが湧き起こります。このときに、自分の人生の目的や志が見えてきます。

謙虚になり、誰かのために役立ちたい

米国 アリゾナ州立大学のシオタ博士らの研究によると、大宇宙の悠久さや自然の広大さを前に「自分を小さい」と感じるとき、人は非常に 謙虚な気持ちになり、そして素直に感謝の気持ちを持ちます。その結果、前向きにもなり「世の中のため、誰かのために役立ちたい」という思いを強くするのです。このとき、脳は通常の何十倍、ときには何百倍も活性化するのです。

未来の時間感覚を持てる

中国・広州大学のリー博士らの研究は、Awe体験が「社会性行動」にどのような影響があるかを調べています。

Awe体験で未来の時間の感覚を持てるようになり、社会性のある行動が取れるようになるという結果を出しています。 「未来の時間の感覚を持てる」というのは、未来を単なる時間経過した先にあるもの と捉えるのではなく、自分が生きている「いま」と同じような感覚で捉えること。

たとえば、いまから100年後の未来は、多くの人にとって自分が死んだ後の世界ひとごとです。その時間を「自分が生きていないのだから関係ない」と他人事のように捉えるのではなく、「いま」と同じ感覚で捉えることです。それは、未来もいまと同じように価値があると実感することができるからです。

Awe体験していない脳は・・・

この感覚を持てるかどうかは、その人が社会性のある行動を取れるかどうかに大きく関わります。

今さえよければいい

たとえば、未来に思いが至らない人は、どうしてもいまの自分たちがより良く生きることだけを考えてしまう傾向があります。今がよければいい、今すぐメリット があることをやろうなどという考えにいたってしまうのです。

地球温暖化も他人事

しかし、地球の未来にきちんと思いをはせられる人は、温暖化による地球の環境悪 化を少しでも食い止めようと「温暖化しないような生活に改めよう、なんとか対策を 練ろう」などと考えます。それは、単に「自粛」することだけを考えるのではなく、「温暖化防止」によって、逆にいままで以上に社会を活性化できないか、あらゆる創意 工夫を凝らそうというところにまで思いをはせられるようになるといいます。そして、「温暖化防止」で仕事を失うかもしれない人たちにも思いやりを持つことができます。

Awe体験をたくさん経験した脳

過去や未来と繋がる

さらに、先人たちがどのような思いで、今の社会を創ってきたのか?など、過去の人たちとも気持ちがつながることができるのも、Awe体験をたくさん経験した脳であることもわかっています。先人たちも含め、他者の情熱を受け取ることができると、それだけ、心のエネルギーが高まり、大きな困難を乗り越え、計り知れない夢を実現していくこともできるのです。

寛容さを引き出す

また、2000人以上の被験者の協力を得て行われた米国・カリフォルニア大学ア ーバイン校・ピップ博士らの研究では、Awe体験は「寛容さ」を引き出すこと、また自分の小ささを感じ謙虚さを育むことにより「社会性のある行動を取るようになる」 こと、また「より道徳的な判断をしやすくなる」という結果が出ています。

セルフレスに近づく

Awe体験をたくさん経験することでエゴ(私心)が小さくなり、共同体思考の脳の使い方ができるようになって、それが、次第にセルフレスという脳の状態に近づいていきます。セルフレスの脳は、通常の脳と比べて何十倍~何百倍もの活性になります。

利他の脳回路を鍛える

人はAwe体験をすることによって、いまの社会はもちろんのこと、未来の社会や人のために役立つことをしようと考えるようになります。

Awe体験は「利他の心をさらに時間や空間を超えて持つこと」に繫がるのです。

経営にも役立つAwe体験

利他の経営を実践されてきた稲盛和夫氏の経営哲学は、脳科学の視点から見て、大変理にかなっているということがわかっています。

(書籍『なぜ稲盛和夫の経営哲学は人を動かすのか? ~脳科学でリーダーに必要な力を解き明かす~』をご参照ください)

稲盛氏のご著書『京セラフィロソフィ』の一番最初のフィロソフィとして、「『宇宙の意志』と調和する心」が書かれています。脳科学から見ると、「宇宙の意志と調和」した脳の使い方は、まさにAwe体験です。

つまり、利他の経営をし続けていくことで、脳が著しく活性化し、正しい判断が瞬時にできる脳回路が鍛えられていくのです。

Awe体験は共同体思考の脳回路を鍛える

Awe体験で脳が活性化すると、共同体思考の脳の使い方をできるようになります。

共同体思考の対局にあるのが、個分離思考の脳の使い方です。「自分は何もできない」と自分の無力感を感じて落ち込んだり、投げやりな気持ちになったりと、ネガティブな感情が沸き起こります。私たち人間は、何も意識していないと、無意識に個分離思考の脳の使い方をしてしまいがちですが、Awe体験を重ねることで、個分離思考から共同体思考に脳の使い方が自然と変わっていきます。

Awe体験は「脳磨き」の一つ

大自然で感じる「Awe(オウ)体験」で、脳はどうなるのか?

Awe体験の詳細については、書籍『科学的に幸せになれる脳磨き』の第7章をご参照ください。

共同体思考の脳の使い方を身につける「脳トレ研修」

脳トレ研修は、日々の業務の中で脳磨きを続けることで、共同体思考の脳回路を鍛え、集合知性を発揮する脳を作っていく研修です。

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